冷たい目
朝からかなりイライラする。その理由は校門を見ると分かるだろう。
「十代目!おはよう御座います!!」
「おはよう獄寺くん・・・。ふわぁ〜」
「寝不足ですか?十代目・・・。」
「まぁねー。ずっとゲームやってたし・・・」
「ゲームは良くないですよ十代目。」
「タバコも良くないと思うけどね・・・」
「そうだぞ獄寺ー。」
「ゲッ!山本!いつの真に・・・!」
「山本おはようー。」
そんなあたり前の綱吉の日常生活に僕が口出しするのも変だ。分かっている。けど。
イライラするんだ。綱吉が他のヤツといる事が。笑って、喋って、時には怒る、綱吉が好きなんだ。
でも綱吉はわかってくれない。あたり前かもしれないけれど。
この気持ちを抑えられない。
「やめてくれぇ!僕は何もやってない!」
「うるさいよ。」
放課後。屋上にいた男子達を蹴り飛ばした。殴ったりもした。それでもおさまらない。
こんな事しても気が晴れないことは分かっている。
「雲雀さん・・・何してるんですか。」
「綱吉。おはよ。」
「そんな事やって。その男子は何もしてないじゃないですか。」
「へぇ。よくそんな事言えるね。そんな事言って。僕に逆らう気?」
何秒か話しが止まった。俺は正直雲雀さんが何を考えているか分からない。
「たったすけてくれぇぇぇ!!!」
他の殴られた男子は、ヨロヨロしながら、顔面をかくしながら逃げていった。
逆らったら何かされることぐらい分かってる。でも。
いえてない事があったんだ。
「逆らうなんて。別にしません。」
「じゃぁ黙っててくれる?」
目をそらした。僕もつられてそらした。とても冷たいように見えた。。
「嫌。他の人が殴られてるの見るのははツライ。」
ツライのは僕もだよ。綱吉が他のヤツと居る所を見ると・・・。
「君は正直だね。僕は君みたいな人がキライなんだ。死ぬほどね。」
分かってますよそれぐらい。でも止められないんです。この思いを。
その時の雲雀さんの目はいつもと違った。
「綱吉。」
綱吉視線を他のところにそらした瞬間、雲雀恭弥は綱吉に抱きついた。苦しくなるぐらい。
「雲雀さん・・っ!ちょっちょっとくるし・・・。」
「綱吉。頼むから僕を怒らせないでくれ。」
「・・・。」
なんとなく分かった。雲雀さんの言いたい事が。オレが山本や獄寺くんと話してるとき、ずっと見ててくれたの知ってたんだ。
でも雲雀さんの所に行かなかったのは、体がうごこうとしなかったから。
「雲雀さん。少しだけ。もう少しだけ。そばにいて良いですか?」
冷たい
目
あとがき。
いつもすれ違っていた綱吉と雲雀さん。でも、お互い考えている事は同じ。
シリアスなんだか甘々なんだか何だかわかりませんが、そんな感じのヤツですね。(意味わからん)
ぜひまた参加させていただきたいです。やった事のないキャラにも挑戦していきたいです(^^*)
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