イライラ




赤ん坊の知人だとか言って 突然やってきたイタリア人の軽率な行動は







全てにおいて僕をイライラさせる。











「恭弥!今日も早速修行始めるぜ!」



人のことを勝手に名前で呼ぶし、



(名前で呼ぶことを許したのは六道だけなのに)



「悪ィ、加減しくじった!大丈夫か?」



真剣にぶつかっていっても向こうはいつも手加減してくるし、



(その余裕な態度は六道を彷彿させる)



「じゃあ休憩するか。ロマーリオ!なんか飲み物あるか?」



いつも部下と群れてるし、



(群れることは元より許さないけれど)











何より



僕より強いことが!







(僕より強いのは世界で六道だけだった!)







腹の底から僕をイライラさせる。











初めは最初から戦わなければよかったと、そう思ったけど



この僕が自ら戦いを拒むなんてあり得ない話。







かといって。







この男が僕より強いなんて認めてしまったら、



六道に対する特別な感情に



どう説明をつければいい?



(特別なのは唯一自分より強いからでなく好きだからだなんて)











この男も この感情も







ああ なんて







イライラするイライラするイライラする!












-Fin-


あとがき
骸雲と言いつつ骸さん出てきてないよ…
そして短い!
ですが伝えたいことは詰められたと思います…?

この素敵な企画の一角を担えたことに感謝を込めて。

千弥 拝




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